100年の歴史は、信頼と技術の積み重ね。
増永組の施工実績をご紹介します。
建築、土木、リフォーム事業の実績のなかから、特徴的な実績をピックアップしてご紹介します。
熊本県初のディスプレータワーを有した
カーディーラーの展示場。
敷地面積は、11787.75㎡。広大な敷地の中に、大小合わせて9つの建物を有するカーディーラーの展示場。熊本市の中心部でこれだけの広い敷地は数少なく、中でも一番大きいショールーム整備工場棟の延べ床面積は2015.26㎡と大規模なものでした。今回の建設では、既存の建物で営業を行いながら、一部解体と新設建物の建築を繰り返し、新設建物が完成したら引っ越し、また解体・新設建物の新建築といった具合に、ディーラーの営業と、工事工程の調整を細かく行いながら工事が進められました。また、熊本県では初となる、車を5台展示できるディスプレータワー(ATD:オートモービル・タワー・ディスプレー)を建てる等、何かと話題の多い現場でした。
担当者コメント
一番大変だったのは、お客様であるカーディーラーが営業をしている中、工事を進めること。営業時間と工事工程をうまくやりくりするために、お客様との協議、工事の調整でかなり気を配りました。
熊本地震後の職人不足のなか、
さまざまな工夫で乗りきった現場。
建物中央に吹き抜けの光庭を設けることで、1階の待合ホールに自然光がふりそそぐ、あたたかい空間に。また、2階は一部鉄骨造にすることで、60床完備の広々とした透析室を設けることができ、中央にある廊下から全体が見渡せるような機能をもたせています。また、建設の時期が熊本地震の直後であったことから、職人が不足していて、とりわけ軽鉄・ボード工事の職人を確保することに苦労しました。工夫した点は、玄関庇の工事時期を本体工事の時期とズラして行うことで、根切り工事時に出た掘削土を仮置きするスペースを設け、埋め戻し時に運搬の時間短縮を図った点です。また、2階の透析患者食堂にある窓の施工をギリギリまで待ち、そこから2階の材料搬入を行うなど、作業の効率化を図りました。
担当者コメント
透析の病院ということで、電気・設備工事との絡みが多く、細かい打ち合わせを要しました。職人さんが不足するなか、工夫をし、周りの協力を得て、満足できる斬新な建物ができたと思います。
掘削作業の円滑化を進めるために
工夫を重ねて評価されました。
熊本市の都市計画事業の一環として、新たにポンプ場を築造。ポンプ場本体の工事と、雨水・汚水の管渠(かんきょ)工事と併せて地下3階の連続地中壁工を行いました。現場の土留め仮設において、当初は七段梁の仮設計画で設計されていましたが、掘削の深さが地下3階(18m)に及ぶため、各段ごとの掘削量にばらつきが生じ、工事の進捗に対する影響が考えられました。この点を重視し、仮設計画の見直しを図り、仮設鋼材を1ランク引き上げることにより、7段梁を6段梁に変更することを可能とする等掘削作業の円滑化を図ったことが、発注者から評価されました。作業場所が熊本市中心部で、交通量が多いため、材料搬入の際には交通渋滞が起こらないように十分な配慮を行い、さらに夜間工事時には照明の設置角度を工夫し、騒音制限時間帯を設けるなど、周辺環境の維持に注力しました。
担当者コメント
企業体工事であったので、技術的問題については、各社の得意分野で担当を振り分けました。地元の対応においては、交通渋滞、騒音などの諸問題、および違法駐停車車両などの対策にとても苦労しました。
都市景観に配慮して取り組んだ
白川河川護岸工事。
通常のコンクリート二次製品を使用した護岸ではなく、熊本城の復元工事で使用している自然石(熊本市島崎産)を用いた工事でした。護岸の強度を上げ、なおかつ都市河川の景観を兼ね備えた構造になっています。それぞれ形が異なる雑割石を石工がノミを使用して形を合わせ、ひとつひとつ積み上げる手間と労力を要する作業でした。特筆すべき点は、今回の工事では、大きさの異なる石を布積み(平行に積み上げる工法)にする際にタテヨコを少しずらす「布目崩し」という伝統工法で施工しています。また、石の表面に胴込コンクリートを出さない工法(深目地)を施すことにより、石のすき間に土砂が蓄積し、将来的には水草などが自然に生えるように工夫されています。工事現場が民地ギリギリだったので、騒音や振動、粉じんなどに気を配りました。護岸に付帯する水路や階段にも雑割石を使用し、景観に配慮した点が評価されました。
担当者コメント
熊本市中心部を流れる河川なので、護岸工事というよりも、都市土木という感覚で工事に取り組みました。近隣対策や、交通渋滞など、気苦労は絶えませんでしたが、納得のいくできばえで、達成感はかなりのものでした。
建物を長く使うための改修工事は、
細やかな配慮が必要。
増永組の施工によって、平成7年に完成した美里町役場。既存の屋根が被覆鋼板のため、野鳥の爪などによってキズついた部分から錆が発生し、鋼板の劣化が進み、漏水の原因になっていました。屋上はコンクリートのスラブですが、屋根の下は防水が施されていないため、経年劣化のクラックから室内に雨が漏れる状況でした。庁舎の営業をしながら改修工事を行いました。雨の日に漏水させないように、張り替えながらの作業でした。特にクレーン作業は庁舎が休みのタイミングのみだったので、解体材や新設の材料の数量に注意し、手が空かないように配慮しました。また、屋根の勾配が急だったため、足場を組む際や、解体時にキズを付けないように対策を行いました。
担当者コメント
屋根改修が冬場の作業だったため、屋根の表面が凍結することがあり、午前中の作業開始が遅くなったこともありました。スケジュールと材料手配に無駄がないように、配慮した工事でした。